そんな疑問にお答えします。
あなたは保険に入っていますか?
保険に入っている人の中には、社会人になった時に勧められるがままに内容もよくわからない保険に入って毎月保険料を払い続けている人もいるんじゃないかと思います。
保険は自分の身に何か起こった時にお金を受け取ることができますが、何も起こらなければお金は払ったまま戻ってきません。
種類にもよりますが、保険の還元率は70%程度と言われており、競馬の還元率は75%なので、保険に入るということは競馬の馬券を買うよりも不利な掛けになります。
こんなこと言ってる人がいたら頭がおかしいんじゃないかと思ってしまいますが、保険だとそういう風には思わないので不思議ですよね。
このように考えるのもわかりますが、世の中には私たちが考えている以上に手厚い社会保障制度があるので、大抵はそれでなんとかなってしまうんです。
そこで当記事では、お金を貯めればほとんどの保険はいらない理由について解説していきます。
お金を貯めれば保険がいらない理由
保険にはいろいろな種類がありますが、多くの人が保険と聞いて思い浮かべるのは、
- 生命保険
- 医療保険
- がん保険
- 自動車保険
このあたりかと思います。
そのため、上で挙げた中だと、車に乗っている人であれば、自動車保険は入る意味があります。
一方で、生命保険や医療保険は自分に何かあった時に路頭に迷う家族がいる人が入るべきもので、それ以外の人は加入する必要性は薄いです。
例えば、成人前の子供がいる世帯主で現在の貯蓄が少ない場合は、自分に万が一のことが起きて収入が途切れてしまうと子供が自立するまで暮らしていくのが難しくなります。
そのような場合は、現在の子供の年齢から成人までの期間でどれくらいのお金が必要になるのかを考えて、必要な金額の保証がもらえる掛け捨ての保険を選択することで、最低限の保険料で必要な保証を得ることができます。
一方で、独身の人や子供がいない共働きの夫婦、子供はいるけど既に十分な貯蓄がある人などは、自分に万が一のことがあっても貯蓄で対応すれば良いので、保険に入らずにその分のお金を貯蓄に回すべきです。
独身の人は自分が死亡しても路頭に迷う人はいませんし、子供がいても貯蓄が十分にあれば万が一のことがあってもそのお金で成人するまで育てることができるので、やはり保険は不要になります。
知らないと損する社会保障制度
保険というと、アフラックや第一生命などテレビCMでよく見かけるような民間の保険会社が運営している私的保険を想像してしまいますが、社会保障として国民のほとんどが加入している健康保険や年金などの公的保険があります。
こんな風に考えている人も多いかと思いますが、公的保険の社会保障は僕たちが想像しているよりも手厚いものなんです!
社会保障には様々なものがありますが、ここでは特に重要なものを紹介します。
高額療養費制度
高額療養費制度は、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月で上限額を超えた場合、その超えた額を払い戻してくれる仕組みです。
上限額は被保険者の収入によって変わってきます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/content/000333276.pdf)
例えば、70歳以上で年収が370万円~770万円くらいの人であれば、上限額は約8万円となり、それ以上払った分は戻ってきます。
特別室で入院した場合の差額ベッド代や、先進医療を受けたときの技術料は、高額療養費制度の対象にはならないので万能というわけではありませんが、上限が決まっているのであれば、貯蓄をしっかりとしていれば十分対応可能になると思いませんか?
遺族年金
遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の加入者が亡くなったときに、その人によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。
受給できる条件や金額は、亡くなった人の働き方や子供の有無によって変わってきます。
出典:オリックス生命ホームページ(https://www.orixlife.co.jp/guide/navi/survivors_pension.html)
生命保険に加入するときは何を心配しているかというと、
- 住宅費
- 生活費
- 子供の教育費
- 葬式、お墓の費用等
残された家族がこのようなことで苦労しなくて済むように考えて入ることがほとんどだと思います。
ですが、このように残された家族には、子供の人数などに応じた年金が支給されるので、すべてを生命保険で賄う必要はありません。
生命保険に入る際は、遺族年金だけでは不足している分をカバーできる保障がある保険に入れば良いですし、貯蓄でカバーできるのであればそもそも保険に加入する必要もありません。
自分たちの雇用形態や家族構成、現在の貯蓄額から将来必要になるであろうお金をあらかじめ計算しておき、今の財政状況のまま自分の身に何か起こった時に不足する分の金額が保障される最低限の生命保険に加入し、残りのお金は貯蓄や投資に回すのが良いでしょう。
まとめ
保険はめったに起こらないけど起きたら莫大なお金がかかるものに対して効果があり、加入することで安心感を得ることができます。
ですが、あらゆる心配事に保険で対応していてはいくらお金があっても足りませんし、普段の生活で自由に使えるお金も少なくなってしまいます。
もちろん、すべての保険がいらないわけではなく、自分の身に何かが起こった時に貯蓄や社会保障でカバーできないお金を補うためには保険は有効な手段です。
そのためには、これから必要になるお金を計算し、自分の身に何かが起こった時にカバーが必要な最低限の保障を受けられる保険に加入し、ライフステージに合わせて保険の見直しを行うようにしましょう。
保険に入る必要がないからといって、貯蓄をせずに浪費しているようでは、いざというときに対応できなくなってしまいます。
自分の身に何かが起こった時に家族が路頭に迷うことがないように、しっかりと必要な貯蓄を行うようにしましょう。