そんな疑問にお答えします。
お金の使い方は大きく『地位財』と『非地位財』に分けることができます。
これらの性質を理解することで、より幸せが長続きするお金の使い方ができるようになります。
当記事では、幸せを感じるお金の使い方を知るために、地位財と非地位財について解説していきます。
地位財と非地位財
地位財
例えば、あなたの年収が800万円だと仮定します。
次のような世界の場合、どちらが幸せに感じるでしょうか?
- 周りの年収が600万円の世界
- 周りの年収が1000万円の世界
自分の年収は同じ800万円なのに、ほとんどの人が「周りの年収が600万円の世界」の方が幸せを感じると思います。
年収の価値は全体的な金額よりも、他者と比較した結果で決まる側面があるため、他者と比較すると自分が高収入である「周りの年収が600万円の世界」の方が幸せに感じやすいのです。
このように、『他者との比較で満足が得られる財』のことを『地位財』と呼びます。
- お金
- 物
- 社会的地位
非地位財
例えば、次のような世界の場合、どちらが幸せに感じるでしょうか。
- 自分の年間休日は100日で、周りの年間休日が80日の世界
- 自分の年間休日は120日で、周りの年間休日が140日の世界
この場合、「自分の年間休日は120日で、周りの年間休日が140日の世界」の世界の方が幸せに感じる人が多いはずです。
地位財の時とは打って変わって、他者と比較すると少なくても休める日が多い方が幸せと感じる人が多くなるのです。
このように、『他者との比較とは関係なく満足が得られる財』のことを『非地位財』と呼びます。
- 健康
- 愛情
- 自由
幸せなお金の使い方はどっち?
ここまで読んできた人はもうお分かりかと思いますが、人は非地位財にお金を使う方が幸せは長続きしやすくなります。
地位財は常に他者との比較で幸福感を得られるので、他者を上回ったと感じたその瞬間は幸福感を得ることができます。
ですが、周りに自分を上回る地位財を持っている人間が出てくれば、今度は劣等感を感じることになってしまいます。
このループは際限なく続くため、いつまでたっても新たな幸福を求め続ける『快楽のランニングマシーン』の状態になってしまいます。
この現象は『ヘドニック・トレッドミル』とも呼ばれています。
一方で、非地位財は他社との比較ではなく、そこから得られる幸福感は絶対的なものになります。
そのため、物や社会的地位などの地位財ではなく、健康や愛情、自由などの非地位財を得るためにお金を使う方が、人が感じる幸福感は長続きしやすいのです。
まとめ
他者との比較で得られる幸福感には際限がありません。
一方で、旅行や自己投資などの経験にお金を使えば、思い出や知識が増えて幸福感が得られるうえ、モノが増えることもありません。
新しい経験をするということは、そもそも比較する対象がないという事なので、常に新鮮な幸福感を得ることが出来ます。
お金を使うのであれば、モノを所有することに使うのではなく、どんどん新しい経験をすることに使うことで、より幸福になり、人生の満足度は上がっていきます。
『地位財』ではなく、『非地位財』を増やすことを意識して生きていきましょう。