そんな疑問にお答えします。
FIREを目指すにあたって最初に取り込むべきことは次の3点です。
②資産の把握
③ライフプランを立てる
現在の家計状況や資産の把握もせずに「よくわからないけどなんとなく○年後にFIREする!」というような勢いで目標を立てていては、いつまでたってもFIREを達成することはできませんし、モチベーションを保つことも難しいです。
現在の家計の収支と現在の資産状況を正確に把握して、それをライフプランに落とし込むことで、具体的に何年後にFIREするのが現実的なのかまで見えてきます。
そこで当記事では、FIREを達成するための現状把握と目標設定について解説していきます。
現状把握
当サイトでは、FIREまでの目標を立てる際に役立つFIREの設計書をGoogleスプレッドシートで作成して公開しています。
簡易的なものですが、ライフプランを立てるのに必要な家計状況、個人バランスシート、ライプフラン表を入力すればFIREの達成見込み年数が算出されるようになっているので、是非活用してください!
家計状況の把握
まずは毎月の収入と支出の整理を行い、家計状況を把握します。
4パーセントルールに則って算出できるFIRE達成に必要な資産額は「年間の支出×25」で計算することができます。
▼4パーセントルールについての解説はこちら▼
そのため、支出を把握することはFIRE達成のための目標金額を決める際にも必要になる重要なステップになります。
支出を把握するためには、家計簿をつけることから始めましょう。
家計簿をつけることで、「お金の流れを把握して、どこに改善できるポイントがあるのかを探す」ことができます。
「支出が下がる=FIREに必要な金額が下がる」ので、家計の支出を改善することはFIRE達成までの年数短縮につながります。
ライフスタイルに変化があったときだけでも十分ですね。
資産の把握
次に、現在の資産と負債を一覧化して純資産はいくらなのか、資産と負債のバランスはどうなっているかなどを整理します。
資産の把握には個人バランスシートという下記のような表を作って資産と負債を書き出してみましょう。
ポイントは、資産と負債の金額は時価で記入することです。
例えば、車を買ったときは値段が150万円だったとしても、今売却したら100万円にしかならない場合は、100万円と記載します。
また、保険は解約時に返戻金がある場合はその金額を記入します。
バランスシートを作成することで家計の健全度を確認することができます。
- 純資産がプラスかどうか
- 流動資産と固定資産のバランスは適切か
純資産がプラスの場合が健全な家計となり、現時点での純資産が多いほどFIRE達成までの期間は短くなります。
反対に純資産がマイナスの場合は、そもそもFIREを目指す以前に債務超過で家計破綻のリスクもある状態なので、早急に家計の見直しを行う必要があります。
また、流動資産と固定資産のバランスも確認しておきましょう。
- 流動資産:現金、預貯金、有価証券(株式や投資信託)、電子マネー、財形貯蓄など
- 固定資産:不動産、自動車、生命保険の解約返戻金など
固定資産は短期的に現金化が難しい資産のことで、固定資産の比率が高い状態の場合、急遽お金が必要になったときにすぐに現金化できずに困ってしまう場合があります。
不測の事態が発生した場合に備えて、自分や家族の生活を守るための生活防衛資金は流動資産である程度の金額を確保しておきましょう。
ライフプランを立てる
家計と資産の把握ができたらライフプランを立てます。
ライフプランを立てる際は、キャッシュフロー表という下記のような表を作り、家族構成や今後のライフイベントなどを書きだし、それに伴う収入と支出を時系列にまとめましょう。
キャッシュフロー表を作成することで、現在の資産額と毎年の収支から未来の資産額も予測することができます。
未来の資産額を予想できるので、後は4パーセントルールに則って「年間の支出×25」で算出した金額に達する年を確認すれば、それが現在の状況でFIREを達成できる見込みの年になります。
子どもがいる場合に考えるべきこと
子どもがいる家庭の場合、毎月の支出とは別に子どもの教育資金が必要になります。
教育資金はFIRE後の運用資産とは別にを確保しておきましょう。
FIRE後に教育費まで含めて資産運用を行う想定でいると、子どもの入学などお金がかかるタイミングで暴落が起こってしまった時にお金を支払うことができなくなる可能性があるためです。
子どもの教育資金はFIRE後のキャッシュフローを生み出す資産とは別に、現金や国債などの安全資産で保持するように計画することが無難と言えるでしょう。
サイドFIREという選択肢
僕はもっと早くリタイアして自由に生活したかったのに...
収入や支出を改善するのはもちろん、サイドFIREという選択肢もあります!
FIRE達成後は資産運用で得られる利益のみで生活しようとした場合に必要となるのは、何度も解説している通り、4パーセントルールに則って算出できる資産額です。
ですが、生活費のすべてを資産運用で賄うのではなく、一部を働いて得られるお金で補ってあげることで、FIREまでの期間を短縮することができます。
例えば、年間の支出が300万円であれば、FIREに必要な資産額は7,500万円ですが、半分の150万円分だけ働いて生活費に充てることで、FIREに必要な資産額は半分の3,750万円になります。
このように、完全にリタイアするのではなく、資産収入で不足している分だけ働いて生活費を賄うのはサイドFIREと呼ばれています。
完全に経済的自立した状態ではありませんが、サイドFIREで生活するためのお金を稼ぐだけなら、週の3日だけ働くとか、やりたかったけど収入が少なくてできなかった仕事など、ある程度自分が好きな働き方を選んで生きることができるようになります。
実際にFIREを達成した人を見ていると、経済的に自由になったことで逆に活動的になっている人が多く、自分が好きなことをやりながら収入を得るというのもFIREの醍醐味の一つであることがわかります。
まとめ
家計現状と試算を把握し、ライフプランに落とし込むことで具体的で現実的なFIRE達成の目標を立てることができます。
自分が目標とする年までに資産形成が間に合わない場合は、家計を改善して支出を減らすか、転職したり副業を始めるなど収入を上げて資産形成の速度を上げる必要があります。
収入をすぐに増やすのは難しいので、まずは家計を改善して支出を減らすことから始めてみましょう。
支出を減らすことは、
②FIREに必要な資産額を少なくする
このダブルの効果があります。
支出の削減については次のステップで解説していきたいと思います。